ラノ カウ
(RANOKAU)

島の南部、オロンゴの儀式村のとなりにあるカルデラ湖である。その美しさは世界的に有名である。この島には、ラノララクラノアロイ、そしてここと3カ所の湖があるが、やはりここの美しさは格別である。


ミラドールより

ミラドール(Mirador)とはスペイン語で展望台の意味(ペルーにあるナスカの地上絵を見るための地上観測塔もミラドールと言ったな)。ここは、マタヴェリからオロンゴに向かう道の途中にある。車で走っていると写真の石の看板だけが見えて「なんでこんな所に展望台があるんだ?」と思って降りて駆け寄ってみるとこの大パノラマが広がっていた。その美しさ、そして不思議さに、マジでしばらく言葉を失ってしまった。


紺碧の海と、ピンクの花

カルデラ湖というのは、火山の噴火口に水がたまってできた湖である。形成上、円形ですり鉢状になっているのが特徴だが、ここの場合すぐ隣が海なので、縁の部分が険しい尾根になっている。尾根沿いに少し歩いてみたが、道がない上、ものすごく険しいのでやめたが、内壁の途中にピンクの花々を見た。種類を知りたかったが遠くてよく分からなかった。それにしても、限りなく蒼い海と、花のピンク。そして湖の中の緑と、そして間を埋める銀色の水面。世界に二つとないような幻想的な風景だった。はっきり言って、この湖を見るだけでも、この島を訪れる価値は絶対にある。


世にも奇妙な湖

この湖の湖面にはトトラという葦が生えている。ペルーと、ボリビアの国境にあるチチカカ湖と同じ葦である。どういう訳かそそのトトラが不規則に並んでいる。それがこの湖を一層幻想的に見せているわけだが、他の2つの湖の配列と全く違うのは意味があるのだろうか。その方面に詳しくないのでよく分からない。この湖があるために、こんな小さな島でも飲み水に困らないのだという。現在この湖の水はハンガロア村に引かれて飲料水として用いられているという。