トップ > 旅の技術 > 飛行機の上手な使い方

 

飛行機の上手な使い方

(サンパウロ・グアリューリョス空港(GRU)の国内線出発ボード)

さあ、外国行きの飛行機に乗ってみよう 

世界遺産オタクであると同時に、飛行機オタクでもある自分です。今までに数百回以上飛行機に乗ってきましたが、何度乗ってもドキドキ・ワクワクします(だからこそオタク=病気なのですが)。ここでは「個人で外国行きの飛行機に乗ったことがないよう」という方に、飛行機の乗り方を説明します。「航空券の購入」→「空港に着いたら」→「搭乗」という流れで簡単に説明していきます。

 

航空券について

航空券を購入しよう
様々な要素を考慮して最も条件がよいチケットを探しましょう。全くの初心者の方は旅行会社に出向いたり、電話したりするのが良いでしょう。ある程度の経験者は、やはりインターネット予約が簡単、確実です。
航空券を手に入れよう
今はEチケットが基本です。つまり、電子的な航空券がインターネット上にあり、搭乗者はその番号だけを持っていれば、物理的なものは何も要りません。つまり、空港へはその番号を打ち出した用紙を持って行けばそれでおしまいです。しばらく前は紙の航空券でした。受け取るのも、失くしてしまった時も大変でしたが、現在はほとんどの会社が電子チケットですのでこんな心配はなくなりました。
航空券と搭乗券の違い
航空券(フライトチケットとかフライトクーポンとかパッセンジャーチケットとも言います)は、いわば予約確認書。「だれがいつのどの飛行機に乗ると予約を入れました」「お金はこう支払いました」「座席の状況はこうです」と確認されているものです。それに対して搭乗券(ボーディングパス)とは、実際に飛行機に乗りたいときに、空港のチェックインカウンターで発行してもらう座席番号付きのチケットです。最近はオンラインチェックインが出来る会社もあります。出発の一定時間前(たいていは72時間前)から、ネット上でチェックインができます。この場合、カウンターに並んでも、手荷物を預けるだけですぐに手続きが終わります。
氏名(passenger name)
よく言われることですが、パスポートに記載されている字とスペルが1字でも違っていると搭乗を拒否されます。絶対に絶対に間違えないようにしましょう。
状況(status)
個人旅行で時に大切なのがこの「状況(status)」という項目。チケットを買うと、たいていは「RQ:リクエスト」という状況になります。この場合は「この名前で座席を予約してあるけれども確定はしていない」という状況です。予約再確認(recomform)すると「OK」という状況になります。Eチケットでも、必ず表示されますので、要確認です。
再発行は?
基本的に航空券の再発行は行ってくれなかったのですが、Eチケットは、チケット自体が電子情報ですので、確認用紙を紛失してしまっても何の問題もありません。

空港に着いたら

セキュリティチェック
どこの空港でもセキュリティチェックはありますが、成田空空港の場合、かなり厳しかったです。最近は緩和されたと聞きましたが・・・。
チェックインカウンターへ
なにはともあれ、チェックインカウンターに急ぎましょう。目指すカウンターはボードに表示されますし、インフォメーションのお姉さんに聞いてもいいでしょう。
荷物整理
成田空港などの場合、チェックインカウンターに行く前に、「飛行機に預ける荷物」のX線検査があります。係員に渡して、荷物を機械を通して、OKだったらシールを貼ってもらいます。チェック後はその荷物を開けることはできませんのでご注意。例の「危険物の持ち込み禁止」「100ml以上の液体禁止」がありますので、再度確認しましょう。ちなみに海外においてはその限りではありません。経験上言うと、成田のケースの方がまれです。
書類を用意する
カウンターではたいてい列になって待ち時間がありますので、その間にパスポートと航空券を用意。預ける荷物に名札(ネームタッグ)を付けてない場合はカウンターにある紙製の即席名札をもらって付けておきます。
チェックイン

 

チェックインカウンターのお姉さんに、パスポートと航空券を出して「こんにちは」と言えば基本的にok。預ける荷物をお姉さんのとなりのベルトコンベアの上に載せると重さが出るので「おお、これだけの重さなのか」とチェックしておくのも一興です。乗り継ぎをする場合、「最終目的地(Final Distination)」を確認して、預けた荷物はどうなるのかしっかり確認しましょう。また、マイレージ加算のためのFFPカード提示も忘れずに。そうそう、座席の希望がある場合は「I'd like to window side seat」とでも言っておけばある場合には窓側を用意してくれます。ここでは預ける荷物を渡して搭乗券をもらいます。そして搭乗ゲートがどこなのか、何時までに行けばいいのかを確認します。そうそう航空会社によっては、機内持ち込み荷物に「carry on」なんてシールを貼っているところもあります。念のため、帰国便やリコンファームの有無を確認しておくと完璧です。

搭乗券

 
アルゼンチン航空の搭乗券
普通、搭乗券は、ゲートから乗り込む際に、機械または係員によって、左の80%の部分を取られてしまうため、完全な形で手元に残ることも少ないが、それでも時々、機械を通しても切り取られないで残ることもあります。
搭乗券は、ただの「座席整理券」ですね。これをチェックインカウンターで手に入れられたら、座席は絶対に確保されているので安心して乗り込むだけです。
日本国内ではまずあり得ない話ですが、南米などでは、ボーディングパスがあっても乗り込めない場合があります。これは座席番号が書いて無くて「自由席」になっていて、かつ航空会社のミスで定員より多くの搭乗券が発行されてしまう場合に起こります。とにかく何が起こるか分からないのが外国なので、早めに行動することが大切です。

いよいよ搭乗

出国審査の基本CIQ
どんな方法であれ国境を越える場合、基本的にCIQという3つの手順を踏みます。Cはcustoms つまり税関、Iは immigration,入出国審査、Qはquarantine 検疫です。飛行機に乗ると言うことは日本からの出国だけですので、基本的に税関と検疫は関係ありませんが、到着した国では3つ全てを行うのが普通です
出国ゲートへ行く
以前なら、成田1ターミナルは真ん中の階段、成田2ターミナルならばデカデカ書いてある「出国」という垂れ幕の所が出国ゲートでした。しかし1ターミナル南ウイング閉鎖(北ウイング完成)により、どちらも同じようなデカイ垂れ幕をたどっていくと出国ゲートになります。
空港税
これも昔の話で恐縮ですが、かなり以前はこの時2040円の空港使用税を取られました。現在は航空券発券の際に同時に徴収されるので気にしなくてよくなりました。それにしても外国に比べると高いなあ・・。
ボディチェック
危険物を持ち込まないか金属探知器&X線装置でチェックされます。一番簡単確実に済ませるのは、金属らしい金属を全てバックまたは係員の持っているカゴに入れましょう。最近はとても厳しくなりました。私の場合、ベルトを取り忘れると引っかかりますので、事前に鞄に入れてしまいます。そうそうノートPCがある場合、それだけは鞄から出して流すことを要求されることも多いです。
出国審査
パスポートと搭乗券を持ちラインに並びます。パスポートを機械に読ませ、顔をちらっと確認し、はんこをバシッと押してはい終了。以前煩雑だった出国カードが無くなり、とても楽になりました。ものの30秒と言ったところでしょうか。最新式はもっと簡単になっています。
ラウンジ
ビジネスクラス、ファーストクラス、またはFFPの上級会員などならばラウンジが使用できます。チェックインの際、利用航空会社のアライアンスのラウンジを紹介してくれますので、その権利がある場合は、ラウンジ利用も良いですね。でかいソファーで気持ちよくウトウトしていて、搭乗時間が近くなっても、日本の空港ならば気がついて起こしてくれますが、それは例外中の例外。外国の空港ラウンジは、そのまま放っておかれますので注意が必要です。

ロンドン・ヒースロー空港(LHR)のスターアライアンス系のラウンジ
搭乗ゲートへ
チェックインの時に聞いた搭乗ゲートへ向かいます。搭乗券に印刷されていても、やはり近くのディスプレイで確認してみましょう。基本的に出発時間の30分前にはゲートに着いているようにします。成田2ターミナルの場合、向こうの島にゲートがある場合がありますので、無人の黄色い電車?に乗ってターミナルを移動します。成田は比較的コンパクトなので迷うことは少ないはずですが、外国の場合とにかく空港が恐ろしくデカイ場合がありますので注意が必要です。
搭乗ゲート付近では
そうそう搭乗ゲート付近にはたいていトイレとちょっとした食べ物が売っていますのでお腹が空いた方は何か買ってみるのも良いでしょう。セキュリティで取られてしまった飲み物を自販機で勝っておくのもここです(だから小銭の日本円もここまで必要ですね)。また大切なのはトイレ。空港によっては乗り込んでから、飛び立つまでかなりの時間がかかる場合があります。しかも安定水平飛行になるまで機内を歩き回るこてはできませんから、トイレに行っておくことに越したことはありません。
乗り込むだけ
そうそう、入国審査も終わってしまっているので、この時点では搭乗券だけを手に持っていればいいことになります。放送がかかりますので、それをよく聞いて乗り込みましょう。航空会社や空港によっては「ファースト、ビジネスクラスの方どうぞ」「エコノミーNo??〜No.??までの方どうぞ」と番号順に呼んでいる場合もありますので良く聞きましょう。係員のお姉さんに搭乗券を渡して半分を切り取ってもらい、残りを持っていざ搭乗。

機内にて

手荷物は
上のオーバーヘッドのハコの中か前の人のシートの下に入れます。機内で使いたいものなら座席の下の方が便利ですが、そのシートが非常口に当たっているとシートの下に入れることができません。
シートの前ポケットには
シートの前ポケットにはたいてい「機内誌」「エンターティメント誌」「避難口図」「飛行機酔い袋」+αが入っています。機内誌で使える部分は最後の方の地図と路線図。ここだけ破って戻してある本もありますね。あと、機内誌は「持ち帰ってください(your personal copy)」と書いてありますが、もし持ち帰る場合でも、当然帰りの便の方がよいと思います。(だってたぶん同じ会社の便に乗りますし)。
機内食は
機内の楽しみ、機内食。例えばヨーロッパ線ならば、@「ウエルカムドリンクとスナック」、A「食事」、B「軽食」、C「食事」という感じに出ることが多いです。ちなみに飛行機は基本的に目的地の時刻に会わせて食事が出るので、夜到着の便の最後の食事は夕食、朝到着なら朝食が出ます。最近はネット上で自分の搭乗機が何が出てくるのか確認できますので、チェックしておくといいですね。
入国書類を書く
フライトアテンダントのお姉さんが入国書類を配るので必要な場合はそれを書きましょう。

まとめ

以上、駆け足で飛行機の乗り方乗り込むまでの流れを書きました。もう何度も海外へ行っている方は当たり前の部分なのですが、初めての方や経験の少ない方はここらへんだけでもドキドキして「とても個人で行けないワ」とドギマギしてしまうそうです。

 

旅の技術