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812ある世界遺産のうち貧乏個人旅行で訪れた48カ国111サイトを写真と現地情報で紹介

世界遺産とは

簡単に言うと、世界遺産とは「過去、現在、そして未来へと私たちが守り続けていくべき人類の宝物」と言われています。世界遺産に登録されたものは「顕著な普遍的価値(outstanding universal value)」をもっていると世界が認め、保護につとめようとしているものです。 世界遺産に登録された物件の場所は当然、様々なある特定の国にあるわけですが、その普遍的な価値故に国境とは関係なく、全人類で守っていこうとしているものです。例えばエジプトのピラミッドはエジプト人にとってのみ価値のあるものではなく、日本やアルゼンチンの国民にとっても同じ顕著な普遍的価値があるはずです。世界遺産の中には、他国の援助なしでは保存するための資金が不足し、崩壊の危機に瀕しており、ひどければ消滅してしまいそうなものも多く含まれています。ですから国際社会全体がその遺産の価値を知り保護のために協力していくための目安でもあります。(photo:Partenon.Athenes.GREECE)

世界遺産条約について
  正式名称を「世界の文化遺産および自然遺産の保護に関する条約」といいます。1972年。第17回ユネスコ総会で採択された国際条約です。この条約の特徴は、従来、別々のものと考えられていた「自然」と「文化」は相互に補完しあう関係にあり、そしてそれらの文化・自然遺産はその国や民族だけのものでなく、人類共通の遺産として保護していくことが大切である、と唱えていることです。
  条約に基いて作成される「世界遺産リスト」にはその普遍的価値が認められた世界遺産が記載されます。1999年12月にモロッコ・マラケシュで開催された第23回世界遺産委員会で新たに48の世界遺産が登録されたりして、世界遺産は増加の一途にあります。
世界遺産には、「文化遺産」、「自然遺産」、また文化遺産と自然遺産の要素をかねそなえている「複合遺産」があります。1992年、日本は125番目の国として世界遺産条約を批准しました。2000年5月現在、160か国がこの条約を批准しています。
  世界遺産条約が生まれたのは、地球上に存在するさまざまな文化遺産や自然遺産を、ある特定の国や民族のものとしてだけでなく、世界のすべての人にとってかけがえのない宝物として保護していこうという考え方からでした。このため条約は、わたしたち人類が責任をもって保護すべき顕著な普遍的価値をもつ文化遺産、自然遺産を認定し、そのリストを作成することを定めています。これによって、遺産の保護活動に向けた世界中の人びとの国際協力が推進されることになります。
  世界中のあらゆる地域に国や民族が誇る文化財や自然環境があります。世界遺産条約はそれらが世界遺産リストに登録されていてもいなくても、世界遺産と同じように保護されるよう奨励しています。

文化遺産とは
優れて普遍的な価値を有している記念工作物、建造物、遺跡などとして認められた世界遺産のことです。現在582件あります。写真は文化遺産の宝庫、イタリア・ローマのフォロ・ロマーノ。千年以上前に民主政治をやっていたという街がそのまま出てくるのは、さすがローマ。地下にもあまりにも遺産が多いので地下鉄が掘れなくて、大都市なのに2本しか路線がないという驚異の都市です

 

 

文化遺産登録基準
文化遺産の登録基準は以下の6点です。この基準は世界遺産委員会によって定められました。この基準を一つ以上満たしていることが登録の条件になります。

T.人間の創造的才能を表す傑作であること
U.ある期間、あるいは世界のある文化圏において、建築物、技術、記念碑、都市計画、景観設計の発展に大きな影響を与えた人間的価値の交流を示していること
V.現存する、あるいはすでに消滅してしまった文化的伝統や文明に関する独特な、あるいは稀な証拠を示していること
W.人類の歴史の重要な段階を物語る建築様式、あるいは建築的または技術的な集合体、あるいは景観に関するすぐれた見本であること
X.ある文化(または複数の文化)を特徴づけるような人類の伝統的集落や土地利用の一例であること。特に抗しきれない歴史の流れによってその存続が危うくなっている場合
Y.顕著で普遍的な価値をもつ出来事、生きた伝統、思想、信仰、芸術的作品、あるいは文学的作品と直接または実質的関連があること

写真は、日本が世界に誇る文化遺産、「古都奈良の文化財」の東大寺の大仏殿です。世界最大の木造建築ですが、
実はこれが3代目の建物で、前代、前々代はもっと大きかったと聞くから本当に驚いてしまいます。

自然遺産とは
鑑賞上、学術上、保存上顕著な普遍的価値を有している地形や生物、景観などを含む地域として認められた世界遺産です。現在、149件の登録があります。
写真は中欧に残る貴重な原生林として自然遺産に指定されている ベラヴェシュスカヤ・プーシャ/ビャウォヴィエジャ原生林(ポーランド・ベラルーシ)です。真っ平らな国土にポツンと残された自然林が指定されています。

 

 

自然遺産登録基準
自然遺産の登録基準は以下の4点です。文化遺産の場合と同じく、世界遺産委員会で定められ、これを一つ以上満たしているのが登録の条件になります。
T.生命進化の記録、地形形成における重要な進行しつつある地質学的過程、あるいは重要な地形学的、あるいは自然地理学的特徴を含む、地球の歴史の主要な段階を代表する顕著な例であること
U.陸上・淡水域・沿岸・海洋生態系、動・植物群集の進化や発展において、重要な進行しつつある生態学的・生物学的課程を代表する顕著な例であること
V.ひときわすぐれた自然美および美的要素をもった自然現象、あるいは地域を含むこと
W.学術上、あるいは保全上の観点から見て、顕著で普遍的な価値をもつ、絶滅のおそれのある種を含む、野生状態における生物の多様性の保全にとって、最も重要な自然の生息・生育地を含むこと。
写真は、オーストラリア・クイーンズランドの亜熱帯原生林です。得意の動植物が多数繁茂する様子は圧巻です。

複合遺産とは
文化遺産と、自然遺産の両方の要素を兼ね備えているものです。文化遺産、自然遺産の登録基準を共に一つ以上同時に満たしているものは複合遺産として登録されます。ペルーのマチュピチュ、スウェーデンのラップ人(サーメ人)地域など2003年8月現在23件あります。写真はトルコのカッパドキアです。地上には様々な寝食作用によってできた大変珍しい奇岩の風景が広がっている上、地下や洞窟にはイスラムの迫害を避けて修行したキリスト教徒の教会や、都市が広がっています。つまり自然も文化もどちらも大変貴重なものが存在しています。

 

危機にさらされている世界遺産
何らかの原因により、その状態が危機にさらされている世界遺産のことです。世界遺産委員会は、個人やNGO(非政府団体)などの団体から世界遺産に起こりうる危険についての報告を受けます。そしてその報告が妥当であり、問題が深刻であれば、その遺産は「危機にさらされている世界遺産リスト(危機遺産リスト)」に登録されます。このリストはその遺産が持っている普遍的価値を損なうような状態になっていることを世界に喚起するためのものです。危機遺産リストに登録された遺産には特別な注意と緊急な措置を執られる権利があります。
有名なものでは、2003年に登録されたアフガニスタンのバーミヤン渓谷の文化的景観と考古遺跡群や、イラクのアッシュール(カルート・シャルカット)などがあります。写真は地中海の豊富な動植物のオアシスになっている一方で、周辺の急激な工業化や環境汚染の影響で、 「危機にさらされるリスト」にも入っている、チュニジアのイシュケル国立公園です。

世界遺産の決定方法
世界遺産の決定方法は次の3ステップによって行われます。
@推薦・・・・・締約国の政府がそれぞれの国内の世界遺産候補地を世界遺産委員会に推薦します。

A調査・・・・・世界遺産委員会の依頼により、文化遺産はICOMOS(国際記念物遺跡会議)、ICCROM(文化財の保存及び修復の研究のための国際センター)が、自然遺産はIUCN(国際自然保護連合)の専門機関が候補地の評価調査を行います。

B審査・・・・毎年1回開催される世界遺産委員会で候補地を審査し、世界遺産リストへの登録を決定します。

 最終的な決定を行う世界遺産委員会は、毎年年末に行われています。1999年の第23回世界遺産委員会会議は11月29日から12月4日まで、モロッコのマラケシュで行われました。このとき、文化遺産は35、自然遺産は11、複合遺産は2カ所新たに登録され、世界遺産の総数は630カ所になりました。
2000年の第24回世界遺産委員会会議はオーストラリアのケアンズで11月27日〜12月2日の日程で行われ、沖縄県の「琉球王国のグスクおよび関連遺跡群」が登録されました

ユネスコについて

  ユネスコは、世界各国に世界遺産条約の批准と、自然遺産と文化遺産の保護を働きかけます。そして世界遺産条約が批准されると国内の文化財や自然環境を世界遺産リストに推薦するよう働きかけ、世界遺産登録地の保全状態について報告のシステムがつくられます。ユネスコは、技術的援助や専門的トレーニングを提供することで、締約国が世界遺産の保護を円滑に行えるように支援し、特に危機にさらされている世界遺産に対しては緊急援助を提供します。また、国際協力をつうじて世界遺産の保全を促し、世界遺産条約の理念を広報する活動を行っています。

●ユネスコ世界遺産センターの役割
ユネスコ世界遺産センターは1992年にユネスコ事務局長の提案によって設立されました。主な仕事内容は、世界遺産ビューロー会議と世界遺産委員会の運営、締約国に世界遺産を推薦する準備のためのアドバイス、技術的な支援の管理、危機に瀕した世界遺産への緊急支援、また世界遺産危機の運営などです。センターは他にも、技術セミナーなワークショップの開催、世界遺産リストやデータベースの作成、世界遺産の理念を広報するための教育教材の作成などの活動をしています。センターは、ユネスコ文化局や科学局、他の関連する諮問機関であるICOMOS、IUCN、ICCROM、そしてOWHC(世界遺産都市連盟)、ICOM(国際博物館会議)などの国際的な団体と協力しています。

●ユネスコの諮問機関
IUCN(国際自然保護連合)
  International Union for Conservation of Nature and Natural Resources。1948年にユネスコやフランス政府、スイス自然保護連盟などの呼びかけで各国政府、民間の自然保護団体が参加して発足した自然環境保全に関する国際機関。自然遺産の評価、調査の面で、世界遺産委員会に協力している。

ICCROM(文化財の保存及び修復の研究のための国際センター)
  International Centre for the Study of Preservation and Restoration of Cultural Property。1959年に発足した政府間機関で、文化財の保存及び修復の学術的・技術的問題に関する研究や助言を行い、技術的問題に関する研究や助言を行い、技術者の養成、修復作業の水準向上に援助を行う。通常ローマセンター。

ICOMOS(国際記念物遺跡会議)
  International Council on Monuments and Sites。1965年に発足した国際機関で、人類の遺跡や建造物の保存を目的とする。推薦された文化遺産に対し、調査に基づいて専門的評価、調査を行い、世界遺産委員会に協力する。

世界遺産基金とは

世界遺産条約の最も重要な成果の一つに、世界遺産リストにある遺産を保護するための「世界遺産基金」の創設があります。締約国は遺産の保護のための援助を求めることができ、世界遺産委員会はそれに対して、どのような技術援助、財政援助を行うかを決めます。
基本財源は、@締約国の分担金(ユネスコに対する分担金の1パーセントを上限とする額)と任意拠出金、A締約国以外の国や国際機関、団体ならびに個人からの拠出金や寄付金など、の2種類があります。
援助の種類としては、@世界遺産リストに推薦すべき遺産の事前調査に対する援助、A危機にさらされている遺産の保護のための緊急援助、B文化遺産と自然遺産の保護、修復、保全の分野の専門家のトレーニングに対する支援、C保護や保全のための機材購入、修復・補修、専門家の派遣などの技術援助、D広報活動に対する援助、があります。
  ちなみに世界遺産基金に協力したい方は寄付を下記の口座へとのことです。

郵便振替口座番号:00190−4−84705
加入者口座名:(社)日本ユネスコ協会連盟

*郵便振替用紙の通信欄に「世界遺産基金」へのご寄付と明記
*寄付金については「特定公益増進法人」の承認による免税措置あり

 

世界遺産委員会
 
世界遺産委員会とは、要するに世界遺産を決定する機関です。世界遺産委員会は条約締約国が推薦した文化遺産および自然遺産の中からどの候補を世界遺産リストに記載するかを決定します。 そのためにはその文化財や自然がよりすぐれた普遍的価値をもつ遺産であるという価値基準を決めなければなりません。  さらに、世界遺産委員会は世界遺産リストを作成するために、また記載物件が必要以上に増加しないためにも明確で詳細な基準を設けています。
  世界遺産条約では、顕著な普遍的価値を有する文化遺産および自然遺産の保護のために世界遺産委員会を設置することを定めています。世界遺産委員会は、締約国から世界の異なる地域および文化が均等に代表されるよう選ばれた21か国によって構成されています。委員会の任期は6年間で、ユネスコ総会で3分の1(7か国)が改選されます。世界遺産委員会では、「世界遺産リスト」と「危機にさらされている世界遺産リスト」の作成、リストに登録された遺産の保全状態のモニター世界遺産危機の効果的な運用などについて話し合われます。世界遺産委員会は、条約を円滑に運用するために「世界遺産条約履行のための作業指針(ガイドライン)」をまとめ、その中で世界遺産リストの登録基準、あるいは危機にさらされている世界遺産リストの登録基準や世界遺産基金などについて、細かく定めています。

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